米津龍一気象予報士:

今は晴れていますが今夜からは要注意となります。
今夜からのお天気ポイントはこちらです。

警報級の大雨の恐れが出てきました。

それはなぜかを説明していきます。
台風5号は現在東北の東側を北上している予想で、北海道にあす上陸する恐れが出てきました。山梨県には影響はありません。

ただ日本の東にある高気圧ですが、高気圧は時計回りに風が吹きますから南から雨雲のもととなる暖かく湿った空気が入ってきやすいんです。

さらに日本海にある低気圧。今度は低気圧は反時計回りに風が吹きますから、これまた南から暖かく湿った空気が、つまりダブルで雨雲のもとが入りやすい状況なんです。

ですから特にこの南風がぶつかりやすい場所、峡南や富士五湖の辺りを中心に大雨のおそれがあるということになります。

では雨の予想を見ていきます。

今夜7時頃、県の南側ではこれから雨が降ってきます。
この黄色の部分は土砂降り、濃い青色の部分はザーザー降りとなります。南の方から暖かく湿った空気が流れ込んできますから、特に峡南はずっと土砂降りが続きそうなんです。

日付が変わっても雨の量が多い状況が続きまして、通勤時間帯の午前9時ごろ活発な雨雲が南から入ってくる状況となります。峡南では特に朝の時間帯がバケツをひっくり返したような激しい雨、局地的には滝のような雨が降る恐れがあります。
甲府市内でも雨の降り方が朝方強まると予想しています。

この後お昼頃からだんだん雨が止んできますが、昼過ぎにかけて各地で雨となりそうです。

予想されている降水量を見ていきます。
まず、あすの午後6時までに多いところ、峡南で200mm。この200mmというのは、土砂災害が発生してもおかしくないレベル。そんな雨とお考えください。
富士五湖180mm、東部150mm、中北・峡東100mmで、さらにあす午後6時からあさって午後6時にかけて続く予想となっているんですが、これで終わらないというのがポイントです。

実際3日間で降る雨の量を見ますと、1ヶ月で降る雨の量の目安としまして、7月の平年降水量が南部では294.6mmなんです。
今回、火水木の3日間で南部400mm以上の雨が予想されているんです。
つまり1ヶ月分以上の雨が降る恐れがあります。河口湖は178.4mm、甲府148.8mm、この黄色のエリア100mm~200mmですか。盆地でも今年一番の大雨となる可能性がありまして、今回のポイントは長丁場の大雨となるんです。

大雨の注意点としましては、まず土砂災害です。今夜から大雨となりますから、特には山や崖の近くにお住まいの皆さんは斜面と反対側の部屋でさらに2階以上の高いところで過ごしていただくことをお勧めします。
河川の増水。小さな川は一気に増水する恐れがありますので、近づかないようにしてください。
低い土地の浸水。道路が冠水する恐れもあるんです。1時間に50mm以上の滝のような雨というのは道路冠水の目安ということになります。
ですから低い土地やアンダーパスには近づかないようにしてください。
さらに交通機関の乱れ。静岡でも大雨の恐れがあります。JR身延線はおそらく影響が出る可能性が高いので、交通情報の確認もお願いします。

<詳しくは動画をご覧ください>