子どもがSNSを通じて犯罪に巻き込まれる例が急増するなか、警察がつくった「サイバー犯罪対策テスト」を小学校の授業で活用する新しい取り組みが埼玉県でスタートしました。
埼玉県警の警察官
「よーいスタート!」
さいたま市中央区の与野八幡小学校で警察官の合図とともに100人以上の小学6年生が解き始めたのは、埼玉県警が作った「サイバー犯罪対策テスト」です。
テストには、▼学校を背景に自撮りした写真をSNSに投稿することで犯罪者に家の場所を知られてしまういきさつについて問う問題や、▼家の鍵の写真、自分の家や近所の写真のSNS投稿が危ない理由について問う問題などが出題されています。
テストの後には埼玉県警でサイバー犯罪を専門に扱っている警察官による解説も行われました。
授業を受けた小学6年の女子児童
「ネットゲームをやっていたら急に『住所はどこ』や『何県に住んでいるの』などと聞かれたことがあった。これからも親と相談して気をつけつつ利用したい」
授業を受けた小学6年の男子児童
「自分の写真を載せることで、悪い人たちに悪用されたりするのが怖いので注意したい」
警察庁によりますと、去年、SNSをきっかけに見知らぬ人物と知り合い、犯罪に巻き込まれた18歳未満の数は1486人にのぼっています。このうち小学生は136人で、この10年で3倍以上に増加しています。
こうした背景から、埼玉県警は子どもたちにインターネットを使うための正しい知識を身につけてもらおうと「サイバー犯罪対策テスト」をつくったということです。
埼玉県警サイバー対策課 湯田武史 課長
「夏休みは色々なイベントも多く、写真を撮ったり、それをSNSに掲載したりする中で色々なところに危険が潜んでいる。インターネット利用が低年齢化しているということで、早いうちから正しい情報を習得し、安全安心にネットやSNSを利用してほしい」
夏休みは子どもがSNSやオンラインゲームを利用する時間が増えることから、今回、夏休み直前のタイミングでテストを活用した初の授業が行われました。
埼玉県では今回のようなテストを利用した授業を、ほかの公立小学校でも順次実施していく方針です。
注目の記事
“あと1個”や“残り1分”「ダークパターン」の可能性、“ひっかけ型”で定期購入も【Nスタ解説】

【最新】事故から2週間...下校中はねられた女子中学生は未だ意識不明 ドライバーは "停車した車" を追い越し若い命が危険に...「危険運転」とは何か 事故の状況からわかるその恐ろしさとは(山形・酒田市)

「胸がなくても大丈夫」乳がん公表の梅宮アンナさん…闘病から電撃結婚までを語る 家族への願い「変わりなく接してほしい」

【初密着】110番通報を受ける『大阪府警・通信指令室』 約2割は"迷惑通報"など緊急性なし「何千回も同じ内容でかけてくる」 それでも府民の命を救うため「どんな声にも耳を傾ける」

「謎の光る帯」上空で目撃 明け方に揺れるその正体は…専門家に聞いてみると 鹿児島・姶良市

今シーズン「ノロノロ台風&迷走台風」多発か さらに勢力は去年より増す可能性も 海水温の上昇だけでなく“偏西風”にも理由があった 備えるため「予報円」正しい理解を tbc気象台
