ソフトバンクを自由契約となり、巨人と契約した松田宣浩(39)が15日、原辰徳監督(64)同席で入団会見を行った。同じくこの日入団会見を開いた長野久義(37)の終了から約1時間後、黒のスーツ姿で現れた松田は「原監督、球団関係者のご縁で読売ジャイアンツの一員になりました。僕は本当に野球が大好きです。まだまだ若く、熱く、元気に、これをモットーにプレーしていきたい」と新チームでの再出発に向け強く意気込んだ。

原監督は「ジャイアンツファンも大変喜んでいると思います。みんなに愛され、親しみのある、ガッツがまぶしい選手」と松田の印象を語った。「日本シリーズで我々も痛い目に遭わされました。今回交渉にあたり、数度電話で話をさせていただき“ぜひマッチ―、ジャイアンツにきてレギュラーを狙ってくれ”と伝えた」と直接会話したことも明かした。

「トライアウト終了後、すぐ読売ジャイアンツさんにオファーしていただいて、すぐ回答させていただいた」という松田は「正式に契約書にもサインしました。本当にジャイアンツの一員になったと感じますし、やはりジャイアンツは伝統のあるチームです。そのチームに入って野球ができるというのはいまはワクワクした気持ちでいっぱいで、早くユニフォームを着て、野球がしたい」とやる気十分。

さらに「ホークスを退団して、引退か現役続行か自分の中で二択しかなかった選択肢の中で、自分ではとにかく体は元気だと思ってますし、野球も大好きですし、この二つが無かったらホークスで引退してたと思います」と胸の内を明かした。

17年間のソフトバンク人生について「いろいろな経験をさせていただきました。その中で、いい思い出もたくさんありましたし、苦い思い出もたくさんありました。でも野球人として、一日一日、一年一年、一生懸命、野球に向き合って、本当に17年間、あっという間に終わりました」と噛みしめるように振り返った。

今季は43試合に出場し打率.204、本塁打0、打点7と17年目で初めて本塁打0に終わった。本塁打後に拳を突き上げて「熱男(あつお)」と叫ぶパフォーマンスで人気の松田。“東京ドームではやるのか?”と聞かれると「今はわかりませんが打ってからダイヤモンドを周ってその時の雰囲気で決めたいと思います(笑)」と“検討中”であることを明かしたが、会見後のフォトセッションで原監督と早速“W熱男”を披露。原監督は「俺も練習しておこう」と“熱男ポーズ”にまんざらでもない様子だった。

来季40歳を迎えるベテランは背番号「23」をつけ、18年目のシーズンを新天地で迎える。

◆松田 宣浩(まつだ のぶひろ)
1983年5月17日生まれ、滋賀県出身。身長180cm、体重86kg。
2005年、亜細亜大学から大学生・社会人ドラフト希望枠でソフトバンクへ入団。日本一を7度経験、2013年から7年連続を含む8度のゴールデングラブ賞、2018年にはベストナイン獲得。本塁打後に拳を突き上げて「熱男(あつお)」と叫ぶパフォーマンスで人気を集める。通算成績は1910試合に出場して1831安打、打率.265、301本塁打、991打点、135盗塁。