4)男性教諭の処分について
懲戒処分について、停職6か月とのことですが、児童らが受けた傷の深刻さや、前途ある優秀な女性教諭がパワハラにより休職を余儀なくされ、その後命を落とした事実を前にすれば、決して十分な処分とはいえません。
もっとも、市教委において本件の問題を深刻に捉えた上で行った処分であるという点においては、一定の評価ができるものと考えております。
5)最後に
女性教諭は、教員としての使命感と責任感のもと、男性教諭の言動を問題視して声をあげていました。
女性教諭が当時、このような勇気ある行動をしていなければ、今般、A校での体罰・不適切指導問題が明らかになることはなく、問題の根深さが明るみになることはありませんでした。
この場をお借りして、女性教諭への敬意を表明するととともに、深い哀悼の意を表します。
◆B校保護者一同のコメント
まずは、私たちが訴えた内容が認められたことについて安堵しております。この度の調査で、慎重に事実関係を調査してくださった調査委員の皆様、調査に協力してくださった皆様には、心より感謝申し上げます。
男性教諭が、B校のみならず、前任校でも同様の問題を起こしていたこと、女性教諭へのパワハラを行っていたこと、当該女性教諭が亡くなっていたことを知った時には大変驚き、怒りを覚えました。
もし私たちが声をあげなければ、誰かの命が失われなければ、市教委は動くこともなく、男性教諭はなんのお咎めもなく教壇に立ち続けていたのかと思うと、あまりにも遅すぎる対応で会ったと言わざるを得ません。
我が子が苦しみ、親として葛藤を繰り返してきた時間は戻ってきませんし、子どもが受けた心の傷も簡単に癒えるものではありません。
市教委、学校関係者の皆様には、二度と同じ思いをする児童生徒、教職員がでないように、本件を真摯に受け止めていただきたいと思います。
最後に、A校の女性教諭が、自らパワハラ被害を受けながらも、子どもたちのために声をあげてくれていたことについて、私たちは皆、先生の勇気ある行動に感謝の思いでいっぱいです。
そして、先生のことを心から誇りに思っております。
この場をお借りして、心よりご冥福をお祈り申し上げます。