原発再稼働の動きが加速する中、迎えた参議院選挙です。私たちの暮らしに欠かせない電気の問題について考えます。
エネルギーのあり方をどう進めていくのか、候補者たちに聞きました。
■「活断層ではない」泊原発3号機 再稼働に向け準備着々
北海道電力の泊原子力発電所、3号機です。停止から13年あまりが経ちます。
再稼働へ向けて巨大津波対策の新たな防潮堤づくりが進行中です。
地中を深く掘り進み、防潮堤を支える強固な基礎作りが、進められています。
完成は2年後。
海面からの高さは19メートル。厚さは30メートルもある巨大な壁が、原発の周囲1.2キロを囲みます。
東日本大震災のあと、国は”新規制基準”を設け、原発の「安全対策」をはかっています。
2024年4月、原子力規制委員会が泊3号機の格納容器の内部に入り、検査を実施しました。
三國谷浩司記者
「原子炉の真上にあたる4階に来ています。こちらではいま、原子力規制委員会の現地調査が行われています」
新規制基準に適合しているのか?
原子力規制委員会による現地調査は12回に及びました。
泊原発の敷地では、断層11本の存在を確認。
仮に「活断層」であった場合、大地震発生の可能性は、排除できません。
北電は、地中を掘り返し検証を続け、「活断層ではない」と主張。
そして今年4月、原子力規制委員会の審査会合で、大きな動きがありました。

原子力規制委員会 山中伸介委員長
「審査の案を取りまとめることを決定してよろしいでしょうか?」
「決定してよいと考えます」「決定してよいと考えます」
原子力規制委員会は「活断層ではない」と最終評価を下し、3号機は、基準に適合していると判断されました。
再稼働に向けた、事実上の「ゴーサイン」でした。
地元の住民も、再稼働に肯定的です。

地元住民
「北海道の企業は(原発に)動いてほしいと思っているでしょ」
「地元としては、動いたほうが(経済が)活発化するほうが村のためにいい」