水道料金「8割引き上げ」の可能性?

そんな中、財務省の研究機関が驚きの調査結果を発表しました。
老朽化した水道の設備更新を全て水道料金のみで賄おうとした場合、水道料金を現状より平均で83%引き上げる必要があるといいます。
月平均3400円とされる水道代が、6200円ほどまで上昇する計算になります。(財務総合政策研究所の分析をもとに作成)

既に水道料金の値上げを決めた自治体もあります。
山梨県の北杜市で、面積は東京都と同じぐらいですが、人口は4万5000人ほどです。
全長約1350kmの水道管、271か所の浄水施設があり、維持管理のため2032年度までに基本料金を一律1190円へ段階的に引き上げることを決めました。

水道事業経営に詳しい近畿大学の浦上拓也教授によると、人口の少ない自治体は周囲との協力が不可欠です。
「料金の上限を定め、(上限を)超える場合には国からの財政支援を入れてでも引き上げないようにするということを国交省が検討し始めているところ」と話しています。

弁護士 八代英輝:
人口減少や過疎化があり、今までのようにあまねく水道を敷設していくことがだんだん難しくなって、今能登でも問題になっていますよね。水道料金は独立採算性が求められているので、地方に行けば行くほど料金が高くなるという構図になってしまう。
もっと人が集まって暮らすようにするなど、何か考えていかなければいけないところに来ていますよね。

コメンテーター 土屋礼央:
子どもたちの世代にどういうものを残すかが自分たちの責任だと思っています。正直、40年前の人にも、この時を想定したものを考えておいてもらいたかったと思いますけど、でもこれを直さないといけないですよね。本当に国の支援をお願いしたいなと思います。

恵俊彰:
優先順位としては、まず修復が必要。その後お金どうすんのってことでしょうね。水道料金だけでいいのか。

弁護士 八代英輝:
自治体は新しいものを作るのには予算がつけやすいんですが、今までのものを更新・メンテナンスしていくにはなかなか予算がつけにくいという部分もありますもんね。

コメンテーター 中村仁美:
やっぱり8割増は大き過ぎますよね。