おなじみの有名チェーンが、通常のお店より価格が高い”プチ贅沢店”を続々オープン。高くても客が集まるワケとは?

セットで2070円「モス」の和牛バーガー

「きょうは特別。観光しに来たから1回くらいはいいんじゃないかと」

内満席と賑わっていたのが、モスバーガーが手掛ける『モスプレミアム』千駄ヶ谷店(東京・渋谷区)。何がプレミアムなのかというと…

女性客:
「お肉が違う。ジューシーみたいな」

の前で焼き上げる“パティは和牛”を使用。“バンズは隠し味に蜂蜜”を使用し、ほんのり甘くバーガーのアクセントに。(※商品によって異なる場合があります)

タスにパティ、ベーコン、トマト。その上にたっぷりのソースがのった「和牛バーガー モスプレミアム 特製チリミートソース」はポテト・ドリンクセットで2070円です。(※ドリンクセットは平日午後5時まで)

『モスフードサービス』新規飲食事業グループ・川口直哉さん:
「“ハレの日”に対応できるような価格帯の商品を用意している」

「くら寿司」こだわりネタで3貫980円

このような、有名チェーンのプチ贅沢店は<どんな店>で<なぜ増えている>のか?
外食産業専門のビジネス誌「月刊食堂」の通山茂之編集長に教えてもらいました。

例えば、回転寿司チェーン・くら寿司が展開する『無添蔵』中目黒店(東京・目黒区)。

THE TIME,マーケティング部 山根千佳部員:
「高級感のある内装。松の装飾もあります」

木目の壁に、シックな黒いチェア。落ち着きのある空間で、レーンを流れてくるお寿司も一味違います。

人気の「生本まぐろ三種盛り」(赤身・中とろ・大とろ/980円)は、一度も冷凍していない生マグロを使い、新鮮でもちもち、味も濃厚です。
回転寿司では高めの値段ですが、普通のくら寿司にはない“ひと手間”も。

表面に切り込みを入れる「飾り包丁」で、醤油がネタに絡みやすく旨味がより引き出せるとのこと。

他にも、通常は期間限定でしか出せない貴重な「オーガニックはまち」(2貫・380円)や、通山さんが“とっておきのネタ”と注目する「福井県産 石鯛」(2貫・380円)など、こだわりのネタばかり。

「コリコリで美味しい」と山根部員も絶賛の石鯛は、朝に水揚げされた魚を新幹線で輸送し夕方以降に提供する“新幹鮮魚便”です。(※水揚げ状況によって入荷がない場合があります)

『くら寿司株式会社』広報部・小坂博之さん:
「福井県で朝獲れたてのものが、東京で食べられるというのはなかなかないと思うので、かなりお値打ちな商品」

お客さんも「久しぶりに娘に会うので“ちょっと美味しいところ”に」「職人と対面してるわけではないので“気兼ねなく来られる”」と評判も上々です。

通山編集長:
“レーンがあるとより安心感につながる”。幅広い客に来店してもらう重要な役割を果たしている」