昭和52年(1977年)7月、宇土市での雨乞い祭りの映像です。熊本では大きな太鼓を打ち鳴らす雨乞いが広く見られましたが、戦後その多くが途絶えてしまいました。祭りの復活の様子を、当時のニュースはこう伝えています。

「宇土市椿原町に伝わる雨乞い太鼓が、今日、23年ぶりに披露されました。県下一と言われるこの大太鼓は、直径1メートル40センチ、長さ2メートル30センチ、重さ1トンもあるそうで、宇土市の文化財に指定されています。

昭和29年以来、途絶えていたこの“雨乞い祭り”ですが、八幡宮の修復記念と豊作を祈って、きょうのご披露となったもので、町民総出でこの日を祝いました。

この後、傾斜が45度以上もある84段の石段を無事下りきってお祭りを終わりました」

宇土市の各地区で使われる太鼓は、現在は「宇土市大太鼓収蔵館」に保存されていて、国の重要有形民俗文化財に指定されています。