経営再建を進める日産自動車が、神奈川県にある「追浜工場」について台湾の鴻海精密工業と共同利用を検討していることがわかりました。

関係者によりますと、日産自動車は神奈川県横須賀市にある「追浜工場」について、EV=電気自動車の事業拡大に力を入れる台湾の「鴻海精密工業」との共同利用を検討しているということです。

iPhoneなどの生産を手がけ成長してきた鴻海はEV事業の強化を進めていて、2027年までに日本に電気自動車を投入する方針を明らかにしています。そうした中、日産は追浜工場で鴻海のEV製造を検討しているということです。

ただ、日産社内からは「すでにリーフの生産を栃木工場へ移管し、EVの設備は無くしていっている段階」との声もあり、どの程度のメリットがあるかは不透明です。

日産は昨年度の決算で最終赤字が6700億円あまりに転落。経営再建策として7つの工場閉鎖を発表し、追浜工場や神奈川県平塚市の湘南工場も検討対象とされています。

共同利用が実現すれば、閉鎖検討が報じられている「追浜工場」は存続の可能性が高まり、雇用維持にもつながる見通しです。