2022年に静岡県で高速バスが大型トラックに追突し、8人がけがをした事故について、バスの運転手が腹痛により発生した遅れを取り戻そうとしたことが事故につながった可能性があることが明らかになりました。

この事故は2022年12月、乗客17人を乗せた高速バスが福岡県から東京都へ向かっていた際、静岡県浜松市の新東名高速道路で、隣の車線を走っていた大型トラックに追突し、乗客ら8人がけがをしたものです。

国が委託した自動車事故調査委員会はきょう、事故の原因などをまとめた報告書を公表。高速バスは道路工事のために最高速度50キロに制限されていた区間をおよそ120キロで走行し、ハンドル操作が適切に出来なかったとしています。

運転手は腹痛のため、パーキングエリアに20分ほど立ち寄った遅れを取り戻そうとしていたとしていますが、運転手本人からの聞き取りができなかったことなどから原因は特定できないとしています。

調査委員会は、運転手の体調不良時のマニュアルの整備などが必要だと指摘しています。