鹿児島県トカラ列島近海で相次いで地震が発生し、3日は十島村で震度6弱を観測しました。一連の群発地震が沖縄での大きな揺れにつながる可能性はあるのか専門家に聞きました。
鹿児島県トカラ列島近海で相次いで発生している地震。
先月21日から地震活動が活発になり、トカラ列島近海を震源とする震度1以上の地震は1000回を超えていて、3日、十島村の悪石島ではこれまでで最大の震度6弱の揺れを観測しました。

▼気象庁職員
「当分の間、震度6弱程度の地震に注意してください」
気象庁は3日に会見を開き、地震活動がいつ収まるかわからないとして当分の間、震度6弱程度の地震に注意を呼びかけました。
地震や津波の研究を専門とする琉球大学島嶼防災研究センター長の中村衛教授は、今回のトカラ列島近海での群発地震による沖縄への影響について次のように述べています。

▼琉球大学 中村衛 教授
「(沖縄とトカラ列島は)両方ユーラシアプレートの上にある。プレートが同じですが、直接的に影響はないです。一番大きいのは距離が遠い。200キロ~300キロほど距離があるので、影響するには離れすぎている」
沖縄への直接的な影響はないとしながらも、今後、地震の規模や震源によっては津波が発生する可能性もあるとして気象庁が発表する情報に注意してほしいと話します。
また、SNS上などで「7月5日に大災害が起きる」といった情報やトカラ列島で群発地震があったあと日本で大地震が起きる「トカラの法則」などの噂が広まっていることについては「科学的根拠はない」と指摘します。
▼琉球大学 中村衛 教授
「トカラの群発地震は結構頻繁に起こっていたのでそれと他の大地震はあちこちで起こっているのであたかも対応関係があるように見えるが偶然の一致。日付を予測するのは不可能なのでそういうのは無視して普段通りに注意しながら生活する」
中村教授は、SNSなどで広がる噂について否定する一方で日本はいつ、どこでも地震が起きる可能性はあるとして不確かな情報に惑わされず日頃から防災意識をもって行動してほしいと呼びかけています。
