アメリカの6月の就業者数は14万7000人の増加と、市場の予想を上回りました。労働市場が依然として底堅さを保っていることが示された結果です。

3日に発表されたアメリカの6月の雇用統計は景気の動向を敏感に反映する「非農業部門の就業者数」が前の月に比べて14万7000人の増加で、11万人あまりの伸びを見込んでいた市場の予想を上回りました。

失業率も前の月から0.1ポイント改善して4.1%となっていて、「トランプ関税」の影響で経済の先行き不透明感が高まる中でも労働市場はなお底堅く推移していることが示されました。

トランプ大統領は中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会に対し、景気を押し上げる効果がある利下げを行うよう繰り返し迫っていますが、FRBは関税による物価の上昇を警戒していて、労働市場が堅調さを保っている間は利下げに慎重な姿勢です。

市場では今月、FRBは追加の利下げを行わないという見方が強まり、円相場は円安・ドル高に動きました。