母国ネパールの教育環境を改善するため、岡山や大阪を拠点に支援を続けてきた男性、ウパカルさんについてはこれまでもお伝えしてきました。先月、大阪市で開かれた世界的バイオリニスト、五嶋みどりさんのコンサートに登壇しました。
学校再建の活動が現地でのコンサートにつながった

五嶋みどりさん率いるカルテットによるコンサート。

五嶋さんが理事長を務め、世界各国に音楽を届けているNPO、ミュージック・シェアリングの活動報告を兼ねたものです。

このコンサートに登壇したのが、ネパールから日本に来て15年になるターパ・ゴダル・ウパカルさんです。

(ターパ・ゴダル・ウパカルさん)
「ネパール語、ヒンディー語と英語、日本語と、岡山弁と関西弁入れたら6か国語喋ります。12月の下旬にミュージック・シェアリングの皆様にご協力いただきまして、ネパールで演奏していただくことになりました」

去年12月、ネパール中部にあるウパカルさんの母校の小学校をカルテットが訪れました。

プロの演奏などに触れる機会が少ない子どもたちに音楽の本当の良さを感じてもらおうという活動です。

(バイオリニスト 五嶋みどりさん)
「ウパカルさんのことを偶然に知りまして、すばらしい学校を見学できて、

そこでまた子どもたちに音楽を聴いてもらえたのがとても嬉しく思います」

かつて、この小学校には電気も通っておらず、壁も崩れ劣悪な環境でした。

ホテルグランヴィア岡山で働いていたウパカルさんは、

日本にいながらにして現地とのやりとりを重ね、母校を再建。

活動には登山家の野口健さんらも協力しました。こうした活動を五嶋さんが知り、今回のネパール訪問へとつながったのです。