30日、福島市の市街地に出没したクマは、1日も目撃情報が寄せられ、警察や市の職員が捜索を行いましたが、発見には至っていません。

30日午後1時すぎ、福島市方木田の荒川の河川敷で、体長およそ1メートルのクマを目撃したと東北新幹線の乗客から通報がありました。

30日に目撃されたクマ

目撃情報を受けて、警察や市の職員が捜索を行い、市の職員が一度麻酔銃を命中させましたが、クマはその後も茂みの中を歩いたり、川を泳いだりして、南東方向に移動しました。

川を泳ぐクマ・30日

関根佑記者「昨日に引き続き、きょうも市街地に出たクマの捜索が行われています。クマは川をさらに移動したとみられています」

そして、1日午前5時ごろにも福島市南町の鳥谷野橋付近で同じクマとみられる目撃情報が寄せられました。警察などが捜索しましたが、発見には至らず、捜索は午前10時すぎに一旦打ち切られました。

1日の捜索

福島市農業企画課・茂木強さん「いま追い上げしたが、花火を打っても動きが見えなかったので、あとは市民からの警察への通報待ちとなる」

30日に現場を訪れた野生動物に詳しい福島大学の望月翔太准教授は、目撃されたクマは親グマから離れた子グマだと見ています。

福島大学・望月翔太准教授「今年母親から離れたばかりのクマで、まだ好奇心が旺盛で、一方で経験値が足りないのでこっちの方まで出てきてしまって、場合によってそこでパニックになってしまうと人里に入ってしまうので、河川敷に人員を配置して見守っている」

これまでに、人や物への被害は確認されていませんが、近くには住宅街もあります。福島県は、クマを目撃したら近づかずに警察に通報するよう呼びかけています。

警察による捜索・30日