アメリカのトランプ大統領はイランに対する制裁緩和の検討を中止したと明らかにしました。最高指導者のハメネイ師がイスラエルに勝利したと主張していることへの対抗措置だとしています。

ハメネイ師は26日に公開したビデオメッセージで、イスラエルとの戦闘に「勝利した」と表明しました。

これを受け、トランプ大統領は27日、自身のSNSに、この数日間、イランへの制裁緩和を検討してきたものの「すべての作業を中止した」と投稿しました。

さらにハメネイ師について「なぜ、嘘だと知っていながら、愚かな発言をしたのか」「私が恥辱にまみれた死から彼を救った」などと激しく批判。イラン側に対決姿勢を改めるよう求めました。

また、トランプ氏はイランの核開発の監視については、IAEAによる査察が必要との認識を示したほか、イランがウラン濃縮を継続すれば、再び軍事行動に踏み切るとの考えを強調しました。

これに対し、イランのアラグチ外相はSNSで、IAEAのグロッシ事務局長らによる攻撃を受けた核施設への訪問は「無意味である」と拒否する意向を示しています。