南米ペルー中部にある最高峰・ワスカラン山で、2人の日本人女性が遭難し、1人が死亡しました。
ペルー最高峰のワスカラン山を登山中だった稲田千秋さん(40)と寺田紗規さん(35)。
ベテランのクライマーだった2人ですが、きょう、稲田さんが所属する団体「WMAジャパン」は2人が遭難したと発表しました。
発表によりますと、24日、ワスカラン山の山頂直下の標高6600メートル付近で、稲田さんが低体温症によるとみられる体調不良で動けなくなり、2人は衛星通信を通じて民間レスキュー機関に救助を求めました。
当初は2人とも意識がありましたが、山は雪に覆われ、標高も高く、捜索活動は難航していて、山岳救助隊が26日、2人を見つけた時には稲田さんの意識はなく、その後、死亡と判断されたということです。
救助隊が到着した際、寺田さんは意識はあったということで、現在、救助活動中で、寺田さんはヘリが上がれる高さまで下山しているところだということです。
亡くなった稲田千秋さんは医療アドバイザーであり、日本登山医学会が認定する国際山岳医の資格を持つ、山の専門の医師でもあります。稲田さんは所属団体のホームページの中で「自分の医師という仕事と山とをうまく結び付けることができたら」という思いを綴っています。
大学時代に登山に出会って以来、山と関わり続け、医師としての知識と経験を山岳医療や野外救急の分野に活かしてきました。
「WMAジャパン」の新たな発表によりますと、寺田さんは現在、標高5100メートル付近におり、救助ヘリによるピックアップ地点である標高およそ4500メートルを目指して下山している途中だということです。
ヘリはすでに手配され、現地医師も待機していて、寺田さんがピックアップ地点に到着後、ふもとの病院に搬送される予定だとしています。
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