韓国のソウル中央地裁は非常戒厳宣言をめぐって、特別検察官が行った尹錫悦前大統領への拘束令状の請求を棄却しました。

去年12月の非常戒厳宣言をめぐり、捜査当局は今年1月、尹前大統領を拘束しようとしましたが、大統領警護庁の職員らが阻止するなどして1度目は拘束できませんでした。

非常戒厳の捜査を進めている特別検察官は、尹前大統領が拘束を阻止するよう指示した疑いがあるとして、今月24日に拘束令状を請求していましたが、特別検察官の発表によりますと、ソウル中央地裁は25日、この請求を棄却したということです。

尹前大統領が特別検察官の出頭要請に応じる意思を示しているためだということで、請求の棄却を受けて特別検察官は尹前大統領に対し、28日に出頭するよう求めました。

拘束令状の請求について、特別検察官は尹前大統領が警察による複数回の出頭要請に応じなかったためなどと説明していましたが、尹前大統領側は「特別検察官からは一度も出頭要請を受けておらず、奇襲的な令状請求」などと反発していました。