北陸地方では26日、低気圧と寒冷前線の影響で大気の状態が非常に不安定となり、土砂災害や浸水のリスクが高まります。気象庁は警報級の大雨となる可能性を指摘しており、住民の警戒が必要です。
低気圧が日本海を東進、大気不安定化の恐れ【前線通過で状況悪化】
26日は低気圧が日本海を東北東に進み、それに伴う寒冷前線が北陸地方を通過する見込みです。この前線や低気圧に向かって暖かく湿った空気が流れ込むため、大気の状態が非常に不安定となります。こうした状況下では、積乱雲が発達して雷を伴う激しい雨が局地的に降ることが予想されます。特に注意すべき点は、雨雲が予想以上に発達したり、同じ場所に停滞したりする場合には、警報級の大雨となるおそれがあることです。これは短時間に大量の雨が降ることで、土砂災害や浸水被害のリスクが急激に高まる状況を意味します。

時間帯別の注意事項【早朝から警戒を】
北陸地方では、26日朝から夜のはじめ頃にかけて土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水に注意・警戒が必要です。特に危険度が高まるのは朝からで、日中にかけてピークを迎える可能性があります。また、26日明け方から夕方にかけては、落雷や竜巻などの激しい突風、降ひょうにも注意が必要です。こうした現象は突発的に発生し、短時間で状況が悪化することがあるため、空の様子に変化を感じたら速やかに安全な場所に避難することが重要です。


予想される降水量【石川・富山・福井で警戒レベル】
26日に予想される1時間降水量は、最も多い所で以下のようになります
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新潟県:30ミリ
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富山県:40ミリ
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石川県:40ミリ
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福井県:30ミリ
また、25日18時から26日18時までの24時間降水量は、多い所で
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新潟県:50ミリ
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富山県:70ミリ
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石川県:70ミリ
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福井県:70ミリ
特に富山県、石川県、福井県では24時間で70ミリの降水が予想されており、土砂災害の危険度が高まる可能性があります。すでに地盤が緩んでいる場所では少ない雨量でも土砂崩れが発生する可能性があります。
防災上の注意点【積乱雲接近時の行動】
発達した積乱雲が近づく兆候としては、急に空が暗くなる、雷鳴が聞こえる、冷たい風が吹き始めるなどが挙げられます。こうした兆候を感じたら、屋外にいる場合は速やかに建物内に移動するなど、安全確保に努めてください。特に農作物を栽培している方は、ひょうの降るおそれもあるため、可能な防護措置を事前に行うことをお勧めします。ビニールハウスや露地栽培の作物は、ひょうによる深刻な被害を受ける可能性があります。
気象変化への備え
気象庁や地方自治体が発表する警報・注意報、河川の水位情報などを定期的にチェックし、状況の変化に応じて適切に行動してください。特に、避難が必要となる可能性がある地域にお住まいの方は、避難場所や避難経路を事前に確認しておくことをお勧めします。夜間の避難は危険が伴うため、明るいうちに安全な場所への移動を検討することも大切です。