全国で57頭 岡山では3頭 ダイキチとともに伝えたいことがある

そんなダイキチも今年11歳。人間にすると70代後半だといいます。

体力の衰えが否めないことから、介助犬協会が今月限りでの引退を決めました。

引退後は藤原さんの自宅で老後を過ごす予定ですが、介助犬ではなくなるため、これまでのように公共施設などに一緒に出かけることはできなくなります。

(藤原智貴さん)
「(店などに出かけられなくなるのは)引退してから実感していくのかなと思うんですけど、想像すると寂しい」

ダイキチと過ごす一日一日を大切にしたい。そんな思いを持ちながら、藤原さんはきょう(25日)岡山市内の大学で講義を行いました。ダイキチが介助犬として大勢の人の前に出るのはこれが最後。藤原さんは、介助犬に対し社会の理解が進んでいない現状を伝えました。加えて、介助犬の数は全国で57頭、岡山では3頭と、1万5,000人と言われるニーズに対して不足していると説明。

今後、認知度が高まり、数が増えれば多くの人が救われると話しました。

(藤原智貴さん)
「とにかく毎日が楽しい。なので私は素晴らしい介助犬がもっともっと日本で増えればいいなと思う」

(学生)
「盲導犬は知っていたんですけど、介助犬は知らなかったので、新しい発見になった」

(学生)
「岡山県でも介助犬が少ない、日本でも介助犬が少ないことを知って、もっと増えたらいいなと思います」

(藤原智貴さん)
「感謝しかないですし、出会えてよかったなと思います。

あと残りの日数を楽しんでいきたいと思います」

藤原さんの生活を支えただけでなく、ともに社会への理解も呼びかけた岡山県第一号の介助犬「ダイキチ」。もうすぐその役割を終えようとしています。

【スタジオ】
ー藤原さんの元には今後新たなパートナーが派遣される見込みだそうですが、候補の犬はダイキチとの相性もばっちりだそうです。