双方が停戦期間に入ったイランとイスラエル。大規模な攻撃は伝えられない中、アメリカのトランプ大統領が完全に戦闘が終結するとしていた時刻を迎えました。

イスラエル中部テルアビブ。25日はイランによるミサイル攻撃もなく、静かな朝となりました。

24日から、順次、停戦期間に入ったイランとイスラエル。いまのところ、大規模な攻撃の情報は伝えられない中、トランプ大統領が完全に戦闘が終結するとしていた日本時間の午後1時を迎えました。

イスラエル ネタニヤフ首相
「イスラエルの国民のみなさん、12日間の作戦で我々は歴史的な勝利を収めた」

停戦期間に入った後、こう宣言したイスラエルのネタニヤフ首相。イランの核兵器と弾道ミサイルという「2つの脅威を排除した」と成果を強調し、トランプ大統領に謝意を示しました。

一方、イランのペゼシュキアン大統領も国民向けのメッセージで「歴史的な勝利だ」と主張。

イラン ペゼシュキアン大統領(国民向けメッセージ)
「偉大なイランの意志と力で戦争を終わらせた」

また、サウジアラビアのムハンマド皇太子と電話会談し、「国際的な枠組みに基づき、アメリカとの問題を解決する用意がある」とも述べました。

21日には、アメリカ軍がイランの核施設を攻撃し、さらなる拡大も懸念された今回の軍事衝突。イラン側では610人が死亡、イスラエル側の死者も28人にのぼる事態となりましたが、現時点では収束に向かっているとみられます。

アメリカのウィットコフ中東担当特使は戦闘の終結後、イランとの間で「包括的な和平合意」の締結を目指すとの考えを明らかにしました。

アメリカ ウィットコフ中東担当特使
「イランと向き合い、『包括的な和平合意』を締結する時が来たと考えています。それが達成できると確信しています」

一方で、ウラン濃縮をともなう核開発の継続は認められないとも強調。核開発をめぐるアメリカとイランの協議は再開のめどが立っておらず、先行きは見通せない状況です。