全国一のタンチョウ飼育県、岡山県にある岡山後楽園できのう(24日)、国の特別天然記念物“タンチョウ”のヒナ1羽が誕生しました。園での赤ちゃん誕生は、2002年以来、23年ぶりです。これで岡山後楽園が飼育するタンチョウは、8羽から9羽に増えました。

誕生したのは、日本一のタンチョウの飼育数36羽を誇る和気町の岡山県自然保護センターから譲渡された有精卵を、後楽園のタンチョウが代わりに抱く「托卵」という方法で生まれたヒナです。メスの「クロ」(21)と「キイ」(21)が卵を代わるがわるあたため、無事、きのう孵りました。「クロ」と「キイ」は、ヒナと一緒にケージの中を歩いたり、ヒナにエサをあげようとしたりするなど、かいがいしく世話をしているということです。
江戸時代からタンチョウを飼育している岡山後楽園は、9月から翌年2月にかけて年12回、タンチョウが園内を散策したり飛翔したりする姿を見ることができる全国で唯一の文化財庭園で、ヒナの誕生でいっそう来園者が増えそうです。
入園者はケージの外からヒナを見たり、撮影したりすることができますが、園ではフラッシュは厳禁で、大声を出したりせず、やさしくそっと見守ってほしいと話しています。