国土交通省の「全国道路施設点検データベース」で公開されていた図面に、およそ8万人分の"土地所有者の氏名"が記載されていたことがわかりました。

四国地方整備局によりますと、国土交通省が提供する「全国道路施設点検データベース」上で公開されていた、四国の国道の一部の図面で、7万9735人分の土地所有者の氏名が公開されていたということです。

四国地方整備局の発表より

【流出した情報】(国道事務所別)
◆徳島河川国道事務所…1893人
◆香川河川国道事務所…5939人
◆松山河川国道事務所…5万4722人
◆大洲河川国道事務所…662人
◆中村河川国道事務所…2012人
◆土佐国道事務所………1万4507人
◆合計……………………7万9735人

国土交通省が管理・提供する「全国道路施設点検データベース」は、全国の道路施設の諸元・点検結果などの情報を集約してWEBサイト上で表示するシステムです。図面の閲覧は有料会員に限定されていて、利用規約で「閲覧できる情報を無断で第三者へ提供することは禁止」とされています。

四国地方整備局によりますと、2022年7月12日に図面を公開しましたが、2024年11月1日に、管内6つの道路事務所の図面で、土地所有者の氏名が記載されていることを確認したということです。それ以降、個人の氏名が記載されている図面の特定や、記載されていた氏名の数の調査などを行ってきましたが、データベースに登録された施設数が多く、確認に時間を要したということです。

四国地方整備局では24日現在、「全国道路施設点検データベース」のうち個人の氏名が掲載されている図面の公開を停止しています。

そして今回の事案を受け、「今後このような事態が生じないよう、個人情報の厳重かつ適正な管理を徹底し、図面データの公開にあたり個人の氏名を確実に削除するため、複数人での確認作業を徹底するなど体制を確保することにより、再発防止を図る」としています。