同居していた42歳の妹を殺害した罪に問われた茅野市の50歳の兄に対し、地裁松本支部は、懲役10年の実刑判決を言い渡しました。


茅野市の伊藤雅史被告50歳は、2024年9月、茅野市塚原の自宅で寝ていた当時42歳の妹の首などを包丁で複数回刺して殺害した罪に問われました。

これまでの裁判で、伊藤被告は起訴事実を認め、検察が懲役13年を求刑する一方、弁護側は、妹が父親に対し日常的に暴言や暴力を続けていたことから犯行に及んだとして執行猶予付きの判決を求めていました。

地裁松本支部で開かれた判決公判で、廣瀬裕亮裁判長は「被害者に刺し傷が81か所あり強固な殺意のもと犯行に及んでいる」とした上で、「自首をしている」などとして、懲役10年の判決を言い渡しました。

判決を受け、被害者遺族でもある被告の父親は、「予想以上に厳しい判決だった。私を救おうと思って犯行に及んだという背景が理解されていない」などと話しました。

弁護側は、控訴するかどうか方針は明らかにしていません。