イスラエルへの抗議デモを主導したとしてアメリカの移民当局に拘束されていたコロンビア大学の元学生について、連邦地裁が保釈を命じました。

ニュージャージー州の連邦地裁は20日、コロンビア大で去年行われていたイスラエルへの抗議デモを主導したとして移民当局に拘束されていたマフムード・ハリルさん(30)について保釈を命じました。

現地メディアによりますと、判事はハリルさんについて「滞在資格があり逃亡する可能性も低く、社会に危害を加える恐れがない」と指摘。そのような市民を拘束し続けるのは「極めて異例」と述べたうえで、ハリルさんの拘束を政権による「懲罰だ」と批判しました。

ルイジアナ州の移民収容施設から保釈されたハリルさんは政権への憤りをあらわにしました。

保釈されたマフムード・ハリルさん
「ガザでの大虐殺に抗議したり、イスラエルに投資するコロンビア大学を批判したりしたからといって、拘束されていい人なんていないのです」

政府はハリルさんについて「外交政策に深刻な悪影響を及ぼす」などとして国外追放するべきだと主張していて、今回の決定を不服として控訴する意向を示しています。