『スポット価格』が急落とは?

 一方、コメの「スポット価格」が急落しているようです。コメの流通は、生産者(農家)→集荷業者(JAなど)→卸売業者→小売店そして消費者のもとへと渡ります。この一連の流れの中で、卸売業者間の取引があります。それをスポット取引といい、主に卸売業者同士で手元のコメを売り買いする際の価格がスポット価格です。この取引では、基本的に銘柄米が対象となります。

 現在、新潟県産のコシヒカリに影響がみられ、金沢米穀によると、60kgあたりのスポット価格は5月下旬に5万100円でしたが、6月16日には3割安の3万5500円。1万5000円ほど下がっています。このスポット価格は、今年1月にコメの不足感から急騰して5月末がピークになったということで、3万5500円は元の価格に戻ったぐらいだそうです。スポット価格の低下について折笠氏は「スポット取引はコメ取り引き全体の1割未満。コメが余っているか否かがわかる指標の1つ」と指摘。すぐに販売価格に影響するとは言い切れませんが、今後、下がっていく可能性があるかもしれないということです。