中国の外相がエジプトの外相と電話会談しました。中国側は緊迫化する中東情勢について、国連での協調を強化し、平和の実現のために努力する考えを示しました。

中国外務省によりますと、中国の王毅外相は18日、エジプトのアブデルアティ外相と電話会談しました。

会談の中で、王毅外相はイスラエルが国際法と国際ルールを無視したことで、中東情勢が急激に緊迫化したと指摘。中国は「事態が制御不能に陥りかねないことに深く憂慮している」として、関係国、特にイスラエルに対し、直ちに停戦を実現するよう改めて呼びかけることを表明しました。

また、王毅外相はエジプトと共に国連などでの協調を強化し、平和の実現のために努力する考えを示しました。

一方、アブデルアティ外相も現在の情勢は「極めて深刻だ」と指摘し、イスラエルによるイランへの攻撃は「明らかに国際法違反だ」と強く非難しました。

また、18日にはオマーンのバドル外相とも電話会談し、イスラエルの武力行使に反対する立場を表明するとともに、早期の停戦が実現すれば損失は最小限に抑えられると強調しました。

一方、バドル外相は、アラブ側は現在の情勢、特に核施設への攻撃が放射能漏れを引き起こす可能性について深刻に懸念していると表明。中東の平和と安定を回復させるため、中国側にさらなる影響力を発揮するよう希望したということです。