「あなたを容疑者として捜査している」などと言われ、80代の女性が警察官や検察官をかたる男に現金合計2890万円をだましとられていたことが、18日までにわかりました。
富山中央警察署によりますと、ことし4月、富山市に住む80代女性の自宅固定電話に東京中央署の警察官をかたる男から電話がありました。

女性は男から「富山出身の犯人を捕まえています。共犯者としてあなたの名前を出しているので、あなたを事件の容疑者として捜査しています」などと言われました。
そのあと、東京検察庁の”ツルサキ”を名乗る男から電話があり、銀行口座にあるお金が犯罪に関わっていないか調査する名目で、現金を口座から1日200万円ずつ引き出すよう指示され、女性は男の指示通りに現金を引き出しました。

指示通り複数回にわたって引き出した現金合計2890万円を、さらに犯人の指示で2回に分けて紙袋に入れ、玄関の外に置いたところ、しばらくしてツルサキを名乗る男から「捜査員が現金を回収した」と連絡を受けました。
それ以降、ツルサキとは連絡がとれなくなり、不審に思った女性は警察に相談、詐欺の被害に気づいたということです。
警察は、不審な電話があった場合は1人で悩まず、家族や警察に相談するよう呼びかけています。
