みなさんは、病院で処方される薬が高額になるかもしれないことをご存知でしょうか。ドラッグストアで購入できる「かぜ薬」や「胃腸薬」は「OTC医薬品」と呼ばれる市販薬です。

「OTC」は「Over The Counter」の略で全額自己負担になります。

一方で「OTC類似薬」は、病院で処方される薬のことです。

成分や効果は市販薬とほぼ同じで、 医師の処方箋が必要ですが保険適用のため、自己負担1割から3割で購入できます。

いま「OTC類似薬」の一部で保険適用が除外されるかもしれません。

◆医療費の削減か、健康格差の拡大か

先週、閣議決定された政府の経済財政運営の指針、いわゆる「骨太の方針」。そこに盛り込まれたのが「OTC類似薬の保険適用の見直し」です。

これに先立ち、自民・公明の与党と、日本維新の会は、OTC類似薬を含め、2025年度から公的医療の保険適用を見直す方針で合意しました。

現場の医師からは…。

・八軒内科ファミリークリニック 大坪優介 院長
「うまく(薬の)勉強ができなかったときに、もう自己責任として自分の身に返ってくるので、そこはちょっと心配している」


医療費の削減につながるのか。それとも健康格差が広がってしまうのか。公的医療保険のあり方を、もうひとホリします。

・日本維新の会 岩谷良平 幹事長
「上がり続けている社会保障費と社会保険料を削減・引き下げていくための改革、その一歩が踏み出された大きな意味のある合意文書だと考える」


「OTC類似薬」の保険適用の見直しは、現役世代の社会保険料の負担を軽減することが狙いです。