全面開業が遅れている仙台市若林区の複合施設「仙台ハーベストビレッジ」をみやぎ生協が取得したことについてです。事業を支援する立場の仙台市は「年内にオープンしてほしい」と述べ、早期開業に向けて支援を続けると約束しました。

大槻聡記者:
「大手スーパーマーケットが出店を断念してから3か月が経ちましたが、出店予定だった部分は今もブラインドが閉まっていて、いまだ施設の全面開業には至っていません」

仙台市若林区上飯田の複合施設「仙台ハーベストビレッジ」を巡っては、みやぎ生協が今月、建物を取得し出店を予定していることが分かっています。

ハーベストビレッジは被災地の農業復興のため、6次産業化を目指す施設として去年1月に完成した後、出店を予定していたヨークベニマルが断念するなどして全面開業が遅れています。

近隣住民:
「スーパーができればすごく買いやすいし近いので楽」

みやぎ生協の施設取得を受け、17日の仙台市議会本会議では、若林区選出の議員が市に対し事業者との協議の進捗や施設の全面開業の時期などを質しました。

自由民主党 猪又隆広市議:
「具体の時期について出店事業者側とどのような協議をしているかお尋ねします」

事業を支援する立場の仙台市は、今月中にも出店が正式に公表される見込みだと明らかにしました。

仙台市経済局 木村賢治朗局長:
「開発事業者からは、可能な限り早期の全面開業に向けて新たな出店事業者などと今月中をめどに最終調整を行っている段階と聞いている」

自由民主党 猪又隆広市議:
「地域が今何に一番関心があるかというと、いつオープンするのかということなんですよ」

仙台市 高橋新悦副市長:
「生協がおそらくオープンするというふうには聞いている。私も年内にはオープンしてほしい」

ハーベストビレッジ周辺の六郷地区は、今年に入って生鮮食品を扱うスーパーなど3店舗が相次いで閉店し、住民から生活への不安の声が上がっています。

近隣住民:
「買い物難民になったから、生協とか大きいスーパーが入ってくれれば一番うれしい」

今は、地元企業などが食料品や日用品の移動販売を行い、買い物に困る住民を支えていますが、地域ではハーベストビレッジの早期全面開業を望む声が高まっています。

仙台市は今後、住民向けの説明会を開くよう開発事業者らに求めています。