中国の習近平国家主席は、アフリカからの輸入関税をゼロにすると表明しました。世界各国に対し、高い関税を課しているアメリカとの違いを際立たせる狙いがあります。

習近平国家主席は12日、湖南省で開かれたアフリカ諸国との会議にメッセージを寄せ、「対中輸出により多くの利便性を提供するため」として、アフリカ54か国のうち、台湾と外交関係があるエスワティニを除く、53か国に対する輸入関税をゼロにすると表明しました。

これまで中国はアフリカの33か国に対する関税を免除していましたが、今回、これを国交のあるアフリカすべての国に対象を拡大した形です。

会議で王毅外相は「国際情勢がどのように変化しようとも、中国はアフリカと固く結束し、アフリカに強力な支援を提供する」とアピールしました。

今回の措置は、世界各国に対し高い関税を課すと表明し、揺さぶりをかけているアメリカとの違いを際立たせるとともに、アフリカとの関係をさらに強化する狙いがあります。