鎌倉“小町通り”2万人避難は?
小町通りには、様々な商店が軒を連ね、外国人の姿も目立ちます。鎌倉駅から鶴岡八幡宮へと続き、多くの観光客が集中する場所です。

ただ、市のハザードマップを重ねると、通りの約3分の1が津波浸水想定区域に入っています。
実際に歩くと、避難の難しさが見えてきました。

喜入キャスター
「どちらが海か、ここから見えないので結構難しいですね」
鎌倉小町商店会 今雅史会長
「そうなんです。そこなんです」
喜入キャスター
「正解はどちらになりますか」
今会長
「海は向こうで八幡様はこっち」
現在の想定では、小町通りに避難する人が集中します。商店会の今会長によると、避難者の人数は多いときで約2万人に上るといいます。
今会長
「やっぱり土地勘のない人が大勢いるということが1つ大きな問題と、先に行くと道幅が狭くなる」

十分な広さとは言えない通りで、土地勘のない観光客をどう避難させたらいいのか。商店会では、ある“備え”が始まっていました。

今会長
「率先避難者で、このブロックにいる人たちが避難所へ向かっていくようにして、1つの流れを作っていきたい」
店員が自ら避難することで、避難ルートの流れを作り、観光客を導く率先避難者の育成です。
今会長
「4ブロックに避難経路を分けたので、そこでまず分散化を図る」
「ここのお店の人たちがわかっていて、率先して避難経路をつたっていくという考え方です」
現在、小町通りは避難方法についての案内がほとんどありません。
課題は多いと話す今会長ですが、こんな思いを話してくれました。

喜入キャスター
「政府としては犠牲者を8割減らしたいと言ってます」
今会長
「8割どころか1人も犠牲者を出したくないよというのが我々の本音ですから、8割なんて言うんじゃない、100%だという形で思ってます」