来月、政府は南海トラフ地震の死者数を8割減らすことを掲げた新たな防災計画を決定する見通しで、多くの人が訪れる鎌倉では、対応が迫られています。

「南海トラフ巨大地震」は鎌倉にも...?

たとえ、その場所が人でごった返す観光地だったとしても、津波は無慈悲に襲ってきます。

喜入友浩キャスター
「神奈川県鎌倉市、震源域によっては津波がやってくる可能性があるといいます」

南海トラフ巨大地震では、神奈川県から鹿児島県で震度6弱以上、静岡県から宮崎県の一部では震度7の揺れに襲われ、29万8000人が命を落とすと想定されています。30年以内の発生確率は約80%です。

政府は、7月の中央防災会議で、死者数を8割減らすことなどを掲げた防災計画を正式に決定する見通しです。

目標は実現できるのか、深刻な被害想定を受け、海辺の人気観光地は対応を急いでいます。

2024年、鎌倉市にやってきた観光客は約1600万人。大賑わいの小町通りや鎌倉駅前、海岸なども津波に飲み込まれる恐れがあります。

1923年の関東大震災では、海辺の住宅が津波で倒壊しました。人気があった新築の旅館は1度目の津波は耐えましたが、2度目の津波で全て流され、犠牲者も出たということです。

御霊神社 菊池晋介宮司
「ご社殿が潰れるような地震・津波の時には、ご神体をお守りして、長谷寺へ逃げる」
「地元の方・観光客・宝物・ご神体。守るものがたくさんあるので、どうしたものかとは思っています」

関東大震災から100年以上、鎌倉に集まる人は今や日本人だけではありません。