能登半島地震の影響で今も運休が続く石川県輪島市舳倉島への定期航路ですが、10日、運航を担う「へぐら航路」の株主総会が開かれ、当面は不定期で7月にも運航再開を目指すことになりました。
渡り鳥の楽園としても知られる舳倉島。震災前は1日1往復、輪島港を発着する定期船が運航し、年間でおよそ6000人を運んでいました。

しかし、能登半島地震による海底の隆起や護岸の被害により、1年半近く運休が続いていて、輪島港では10日も、護岸を船が接岸できる水深まで延長する工事が続けられていました。
こうした中、定期船の運航を担う「へぐら航路」の株主総会が10日、輪島市役所で開かれました。
へぐら航路・藤田健市専務「資材の運搬とか、作業員の輸送その他のために出航できるように運輸局の方に申請を出して7月を目途にできるるように今頑張っている」
総会では、舳倉島での工事に使う資材などを運ぶため、週1便の不定期航路として7月中の再開を目指すとしました。

現在、輪島港では海底にたまった土砂などを取り除くしゅんせつ工事が進み、船が接岸するために必要な水深が確保されたため、7月にも仮桟橋を使って運航再開を目指す方針が示されました。
2025年度はおよそ1300万円の運航収入を見込みます。
へぐら航路代表取締役・坂口茂輪島市長「暫定的でも就航できるように最大限努力していきたい」「やっぱり漁とか関係者の皆様に船を使って渡っていただくことが何より大切だと思っているのでそこは順次進めていきたい」
海に希望を抱き動き出すへぐら航路の船の名前は「希海(のぞみ)」です。仮桟橋は20日ごろに設置される予定で、7月中の運航再開を目指します。