福島にゆかりのあるシンガーソングライターが10日、福島県いわき市の小学校で特別コンサートを開きました。音楽を通して子どもたちに伝えたかった「メッセージ」とは?
体育館に響き渡る、歌声とギターの音色。いわき市の大浦小学校で開かれたのは、シンガーソングライター・伊東洋平さんの特別コンサートです。
普段は宮城県仙台市を拠点に活動している伊東さん。小学1年生から3年生までを福島市で過ごし、2022年には、只見線の全線再開通を記念したドラマの主題歌を制作するなど、福島にもゆかりのあるアーティストです。
♪星空のオーケストラ「星空のオーケストラ 冬の空奏でる星空のきらめきが悲しみを憂うようにまたたいている」
しっとりとしたバラードから、一緒に楽しめるアップテンポな曲まで、バラエティ豊かな構成で、子どもたちに生の音楽の魅力を伝えていきます。そんな伊東さんには、コンサートを通じて子どもたちに伝えたいことが、もう1つありました。
伊東洋平さん「サッカー選手になりたかった、ブラジルにも留学した。でも残念ながら、夢は1回破れてしまった」
サッカーという夢に破れ、飛び込んだ音楽の世界。伊東さんは「諦めない」という気持ちが「音楽」という次の夢につながったといいます。
伊東洋平さん「決して大きなテレビショーに出るとか、大きな会場でやるということではないが、きょうも大浦小学校でみんなとあんなにジャンプしながら歌うシーンが来るなんて想像もしていない、それは夢の連続だし、奇跡の連続」
伊東さんの思いは、メロディとともに、子どもたちにもしっかりと届いていました。
児童「一番最初に目指していたのは、歌手じゃなかったんだなということ。夢とは違うものになったけれど、それでも幸せを感じているということに感動した」
児童「これからも音楽の勉強をしっかりできるように頑張りたい」
児童「がっかりしたときに洋平さんの歌を聞いてこれからも頑張る、また洋平さんのことを思い出したい」
伊東洋平さん「上京とかそういうこともこれからあるかもしれないけど、どこにいても故郷を思い、大好きでいてもらえたら嬉しい。次を担っていく皆さんの未来を楽しみにしている」
伊東さんは、秋にも県内の小学校でコンサートを開く予定で、これからも子どもたちに「音楽」と「夢」を届けます。