6月10日は「大化の改新」で有名な天智天皇の時代に設置された水時計が初めて時を知らせた日と伝えられる「時の記念日」です。

そんな日に料理人の卵たちが1分1秒を競いました。

コックコートに身を包んだ生徒たちが真剣な眼差しで取り組んでいるのは「大根の桂むき」です。制限時間5分でどれだけ長く、薄くむけるかを競います。

熊本市の専門学校「シェフパティシエ学院」では、生徒たちに時間の大切さを知ってもらおうと、1928年の設立以来、100年近く、この技術競技大会を時の記念日に実施しています。

参加したのは入学して2か月ほどの47人。これまでの成果を発揮する最初の腕試しです。

最も長かった生徒は、なんと1メートル98センチでした。

中尾仁哉さん(19)「めっちゃ嬉しいです。緊張しやすく、みんな見ているので、自分を見ろという気持ちでやった」

次はパティシエの卵たちがケーキのデコレーションを競いました。

こちらは10分の制限時間の中でバタークリームを塗り、貝殻の形にクリームを絞る「シェル絞り」や、クリームを一定の高さで垂直に絞り出す「立ち上げ絞り」などでデコレーションを施します。

生徒たちはこの大会に向けて、これまで1か月半ほど研さんを積んでいて、その手際は丁寧かつスピーディー。20人が腕を競った結果、渡邉美麗(わたなべ・みらい)さんが優勝しました。

渡邉美麗さん(18)「自分の店を持って、笑顔で買ってくれるような店にしたい」