新しい広島駅ビルに乗り入れる広島電鉄の新ルート「駅前大橋線」の試運転が6日夜から翌7日未明にかけて実施されました。広島駅2階に乗り入れる高架部分の試運転も実施され、初めて広島駅に路面電車が乗り入れました。立ち会った広島電鉄の担当者は「ほっとしたというか、安心しました」と話しました。
「駅前大橋線」の高架部分は、駅前通りから猿候川を越えて、広島駅の駅ビル2階部分に乗り入れるまでの約260メートルの区間です。試運転で電車が高架部分を進むと、現場の作業員から拍手が上がりました。


3年前の4月から始まった工事は、5月末には概ね完了。高架部分には、下を通る大州通りの高さを確保するために、まくら木を使わず、レールを樹脂で固定して橋桁の厚みを抑えるなど、様々な技術が用いられています。
試運転では、高架を進み、初めて路面電車が広島駅に乗り入れました。電車がホームに停車すると、広島電鉄の関係者や、居合わせた人たちから大きな拍手が起こりました。


偶然居合わせ、路面電車の到着を見届けた人は「歴史的瞬間に立ち会えて感動した」。6日にあったプロ野球・交流戦で埼玉から来た西武ファンは「ライオンズは負けたけど、それ以上のものを見られた」と話しました。
広島電鉄 駅前プロジェクト推進部 八木秀彰課長
「感無量です。ほっとしたというか安心したというか。これで無事8月3日を迎える第一歩になった」
路面電車のホーム部分は7月完成し、駅前大橋ルートは8月3日に開通します。
【写真を見る】広島駅へ乗り入れる高架を進む路面電車