アメリカの5月の就業者数は13万9000人の増加と、市場予想をやや上回りました。景気減速への懸念もある中、労働市場は依然として底堅いことが示された形です。

6日に発表されたアメリカの5月の雇用統計は、景気の動向を敏感に反映する「非農業部門の就業者数」が前の月に比べて13万9000人の増加で、およそ13万人の増加を見込んでいた市場予想をやや上回りました。

一方、失業率は3か月連続で4.2%でした。

トランプ政権の関税政策などの影響で景気減速への懸念がある中、労働市場はなお底堅く推移していることが示された形です。ただ、失業者の数は4か月連続で増えていて、政権が職員の削減を進める連邦政府の就業者数は2万2000人減少しています。

トランプ大統領はFRB=連邦準備制度理事会のパウエル議長に対し、景気を押し上げる効果がある利下げを行うよう繰り返し迫っていますが、FRBは経済の先行きを慎重に見極める姿勢で、今月の会合でも政策金利を据え置くとみられています。