今年1月、岡山県で初めて確認された特定外来生物の水草“ナガエツルノゲイトウ“【画像①】についてです。
繁殖力が強く、農作物や生態系への影響が懸念されていて、被害を未然に防ごうと対策が取られました。

根が深く、掘り起こすのも一苦労です。
特定外来生物“ナガエツルノゲイトウ“の駆除が行われたのは、倉敷市真備地区の小田川の河川敷です【画像②】。

(瀬戸大輝記者)
「先ほどスコップを使って駆除されていた場所ですが、根や茎がまだ土の中に残っている可能性もあるため、重機を使って土を掘り起こす作業が行われています」
この場所で“ナガエツルノゲイトウ“が見つかったのは今年1月。
岡山県内では初めて確認され、この時は枯れた状態でしたが【画像③】、きょう(6日)はしっかりと芽を出し、生息範囲も拡大していました【画像④】。
その繁殖力の強さから、「地球上で最悪の侵略的植物」とも呼ばれています。


(岡山県環境文化部自然環境課 山崎直人さん)
「国内で繁殖している“ナガエツルノゲイトウ“は種子を付けることが確認されていないそうで、断片からの栄養繁殖=再生をすることで増殖していると言われている」
茎のごく一部でも残っていれば、そこから根を出しまたすぐに増殖します。

滋賀県の琵琶湖では、水路を塞ぐ程にまで拡散【画像⑥】。水中で根を張り巡らせ、排水ポンプが停止するトラブルも起きたといいます。また、乾燥に強く陸上でも生息できるということです。

岡山県内では先月、矢掛町の水田でも繁殖が確認されました【画像⑦】。

(岡山県環境文化部自然環境課 山崎直人さん)
「河川で広がったら利水・治水に被害が出るほか、農地に広がると収穫の邪魔になるなど農業被害も懸念されているので、今回の作業の結果も踏まえて経過も確認しながら、今後の防除作業につなげていけたらと考えている」

県内では今のところ被害は確認されていないということですが、さらなる侵略を食い止めるために、先の見えない戦いが続きます。