ホタテが大量に死んだ影響で、青森県のホタテ産業が苦境に陥っています。

平内町漁協では、約1年間養殖した半成貝の水揚げは、例年の1割程度にとどまる見込みです。

自民党県連は、去年秋にホタテが大量に死んだ影響を調べるために、2日、平内町漁協の水揚げを視察しました。

例年であれば、養殖ホタテの水揚げ量が全国1位ですが、今シーズンの半成貝の水揚げは、約3000トンで例年の1割ほどに留まる見込みです。

このため、平内町漁協は、自民党県連に漁師の生活支援や死んだホタテの貝殻を処理する施設の設置など、3項目を要望しました。

ホタテの大量死は、加工会社にも深刻な影響を及ぼしています。

青森市の会社では、ホタテの仕入れ量が3年前の1割、100トンほどにまで落ち込む見込みです。

これを受けて、水揚げの最盛期となる大型連休明けでも従業員の3分の1程度の約10人を休ませています。

ただ、従業員の休業で使う雇用調整助成金の対象日数は、延べ100日に定められているため、制度の拡充などを求めています。