日本製鉄によるUSスチール買収計画をめぐり、アメリカのトランプ大統領がUSスチールの製鉄所で集会を開きました。巨額の投資を歓迎する一方、USスチールはアメリカの会社であり続けると強調しています。

記者
「USスチールの製鉄所前です。トランプ大統領氏がこの後、演説しますが、看板には『ありがとうトランプ大統領』と表示されています」

アメリカ トランプ大統領
「我々は大きな合意を祝うためにここにいる。USスチールはアメリカの会社であり続ける」

トランプ大統領は集会で、日本製鉄による140億ドル、日本円で2兆円あまりの投資についてアメリカの鉄鋼業の歴史上、最大の投資だと意義を強調し、集会に参加した日本製鉄の森副会長を「とても尊敬されている人物だ」とたたえました。

一方で、「最も重要なことは、USスチールがアメリカにコントロールされ続けることだ」とも述べました。

集会の後には報道陣に対し、現時点で買収の最終的な承認はしていないことを明らかにしています。

USスチール従業員
「素晴らしい合意だと思う、とても興奮します」
「トランプ大統領なしには実現しない合意。今日来てくれてうれしい」

また、トランプ氏はすでに鉄鋼に課している25%の追加関税を、6月4日から2倍の50%に引き上げると表明し、国内の鉄鋼業を保護していく姿勢を鮮明にしています。