四国電力は、愛媛県松山市の「原子力保安研修所」に、伊方原発で発生したトラブルから得た教訓の継承を目的とした研修施設を開設しました。

四国電力が松山市の原子力保安研修所に開設した研修施設「トラブルからの学び舎」です。

伊方原発が3号機のみとなり、定期検査の頻度が減少していることや、従業員の世代交代も進んでいることから、技術力の維持・向上を図る目的で設置されました。

このうちメインエリアでは、異常を確認した場合にはすぐ自治体に連絡する「えひめ方式」導入のきっかけとなった99年の「通報遅れ」など、四国電力として次世代に継承すべき「15の事象」をパネルや模型などで説明しています。

開設を受けて宮本社長は、これから伊方原発の運営に携わる若手に、過去の教訓を活かして欲しいと呼びかけていました。

四国電力 宮本喜弘 社長
「先輩たちが過去に直面し、重要な教訓や知見を得たトラブルを追体験することで、トラブルを未然に防ぎ発生時の影響を最少化するために必要な思考や行動を深く考察して今後の現場対応に活かしてもらいたい」

「トラブルからの学び舎」は、来月9日から運用を開始し、事前に申し込めば一般の見学も可能です。