一人暮らしの高齢者が増える中、広島県三原市がその「終活」をサポートする制度を新たに設けました。

三原市の「終活情報登録制度」は身寄りなどがいない65歳以上の市民が対象です。緊急連絡先や墓の場所、遺言書の保管場所など11の項目を書類に記入して提出すれば、無料で「登録」できます。

三原市内で一人暮らしをしている、浜中良雄さんです。大学進学や就職のため長年、東京で生活していた浜中さん。実家で両親を看取り、一人暮らしをしていた兄が8年ほど前に人知れず亡くなったため、登録を思い立ったといいます。

浜中良雄さん
「自分もいつ兄と同じように倒れて亡くなるかということをふと考えた時に、せめて人にご迷惑をかけないような形にしておかないと」

病気や事故で意思表示できなくなった場合、警察や医療機関などに情報が開示されます。登録者は将来への不安を軽減でき、三原市も親族などに速やかに連絡できるメリットがあります。

浜中良雄さん
「自分で決めといて、お願いしますというのは形になるんだったら、それが一番、(精神的に)楽ですよね」

三原市社会福祉課 本郷龍史 係長
「(ご本人が)準備したことをしっかり伝えるというか、残せる仕組みとしては有効ではないか」

広島県内では東広島市も同様の制度を導入しています。