仕事を引退すると心疾患リスクが下がる?
小川キャスター:
現役の世代は、再雇用についてどう考えているのでしょうか。

「経験が豊富などで困ったときにアドバイスがもらえる」(50代)
このような声もある一方で…
「なかなかダメ出しが出来ない」(30代)
「デジタルに疎いので資料はデータではなく紙で渡す」(40代)
「『昔はこうだった』と言って昔の方法を押し通そうとする」(30代)
このような声もありました。

伊沢拓司さん:
逆に若い世代に駄目出しできないという人もいるので、世代をくくって答えるのがすごく難しいなと思います。ただ仕組みの面で、定年の延長と年功序列制度がセットになると、若い世代からすると、「上のポストが空かない」という感覚にはなりますよね。
これは世代論を超えた仕組みの問題だと思います。定年を延長するとなった場合には、ポストの与えられ方や評価に関するシステム作りは、社内でやり直す必要があるのかなと思います。
小川キャスター:
上の世代では「肩身が狭い思いをしながら長く働かなければならないのか」という意識が出てくるのではないかと思います。

教育経済学者 中室牧子さん:
慶応義塾大学の研究グループによると「仕事を引退すると健康にどう影響するのか」という調査で、仕事を引退すると、▼心疾患のリスクが2.2%ポイント下がる、▼身体不活動のリスクが3.0%ポイント下がるということが明らかになっています。
これは37か国約10万人のデータを解析したものですが、長く働くことは、その分、健康のリスクを抱えることにもなります。心疾患のリスクが2.2%ポイント減少するということは、日本の60~69歳の就業者が全員引退した場合、心疾患の患者が約20万人減るということになります。
高齢者になると座ったままで仕事をする人が多いので、仕事を続ける場合は、意識的に運動することがとても大切です。
小川キャスター:
また必ず病気や介護などで「働きたくても働けない」という事情を抱えた方々の、不利益にならないような制度設計というのも必要だと感じます。
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<プロフィール>
中室牧子さん
教育経済学者
教育をデータで分析
著書「科学的根拠で子育て」
伊沢拓司さん
株式会社QuizKnock CEO
クイズプレーヤーとして活躍中














