コメ農家の訴え「大規模な生産農家を育成」「付加価値の高いおコメ作り」

5月29日午後5時ごろ、JA全中の山野徹会長と面会した小泉大臣。備蓄米の放出に対する理解を得られたと話しました。

小泉進次郎 農水大臣
「消費者のコメ離れを防ぐ。この思いは同じだということで、ご理解をいただいて、生産者にも安心のメッセージになるのでは」

今の状況を、米農家はどう見ているのか。備蓄米の放出で、コメの価格は3極化する見込みですが…

農業生産法人 金井農園 金井繁行 代表
「どれを選ぶかは消費者が自分で選ぶ。これが私は非常にいいと思っている」

こう話すのは、群馬県沼田市で170年以上続く農家の7代目・金井繁行さん。JAを通さず、生産から販売までを自前で行っています。

農業生産法人 金井農園 金井繁行 代表
「おコメ分けてもらえる?外国人が100万円の札束持って買いに来る」

取引のない人から、このようなリクエストもあったといいます。

農業生産法人 金井農園 金井繁行 代表
「棚田で米を作っているもんですから、国の進める大規模化だとか、低コスト化には非常に不向きな地域

棚田のため作業効率も落ちますが、金井さんは地域の特性に着目。米に付加価値をつけました。発想の転換で、国際大会で金賞受賞するまでに。

2025年秋以降も、コメ不足に陥らないように、今も続いているとされる「事実上の減反政策を早急にやめるべき」だと訴えました。

農業生産法人 金井農園 金井繁行 代表
「作れるコメはどんどん作って、作りすぎれば値段が下がります。下がった場合については、ある程度、農家に戸別所得補償というか、安心してコメを作ってもらって、やはり兼業農家だとか高齢の農家を保護するよりも、その地域で大規模な生産農家を何軒か育成するような施策にした方が、消費者にとってもメリットがあると」

さらに…

農業生産法人 金井農園 金井繁行 代表
「値段の安さを競う農業経営ではなく、しっかりコストをかけて、付加価値の高いおコメを作って、お客様に販売することによって、持続可能な農業経営ができると思っている」