富山県で自民党の党員に関する新たな問題が浮上しました。チューリップテレビは、氷見市支部を去年、党員ではなくなった人のリストを入手。そこに記載された複数の人が「党費を払ったことがない」と証言しました。氷見市支部では議員が党費を回収することになっていて、専門家は、党費を肩代わりしていれば、公職選挙法が禁じる有権者への寄付に当たると指摘しています。
“非継続” 党員リストが示す異変…
今回、チューリップテレビが入手したのは、自民党員ではなくなった157人のリストです。所属はすべて氷見市支部で、リストには氏名や住所、党歴、党員番号などが記されていました。
党歴を見ると、入党の時期はばらばらであるものの、最終年は全員が2023年までとなっていました。

このリストに名前のある人物への取材を進めると、驚くべき実態が明らかになっていきます。
当事者たち「会費納めてないからね」証言
毛田千代丸キャスター:
「自民党員で間違いないですか」
男性:
「これね、どうながやろ。会費納めてないからね」
毛田千代丸キャスター:
「納めていない?」
男性: 「うん」
毛田千代丸キャスター:
「どういうことですか」
男性:
「だいぶ昔に(自民党に)入ってくれって言われて」

知人から頼まれ「党員」になったというこの男性。リストの党歴の欄には2015年から2023年までと記載されていて、9年間、一般党員として登録されていました。
自民党の党費は年間4000円、家族党員は2000円です。この男性の場合、家族3人分と合わせて党費は年間1万円。支払額は9年間で9万円にのぼりますが、男性はこう語ります。

男性:
「俺納めた記憶ないから。また納めないし」
毛田千代丸キャスター:
「納めていない?」
男性:
「うん納めてないから。そこまでして俺、自民党員ていう形はちょっとね。これが実態ですね」
男性は、党勢拡大のため、誰かが党費を肩代わりしたのではないかと推測しています。
男性:
「バーッて誰かが(党員を)集めなさい。集めて来なさいみたいなところで、いろんな形のプレッシャーかけられて、そういう時はあったと思うからね。自民党員数が増えたとか、どうのこうのって。ノルマ達成とかみたいな時もあったかなというふうには思うんやけど」

こうした党員の集め方については、男性はこう批判します。
男性:
「いやこれはもう完全にブッブーだ。党員集めて人を集めて、それが政治の世界やいうて、皆さん言うとるけど、そんなもんじゃ誰もついて来んと思う」

一方で、男性は「頼まれて党員になった自分にも悪いところはある」と反省の言葉も口にしました。