桜の名所になっている南陽市の烏帽子山公園で、春に人々の目を楽しませた「千本桜」に感謝を込めて木々に栄養を与える追肥作業が行われました。

烏帽子山は樹齢およそ130年のソメイヨシノをはじめ、世界でも数が少ないエドヒガンの群生地となっています。

春には25種類の桜が一帯に咲き誇ることから「千本桜」と呼ばれています。

きょうは地元の保存会や観光協会などの35人が木々に栄養を与える作業を行いました。

佐藤真優アナウンサー「およそ800本の桜の木1本1本に、重機や人の手で追肥作業が行われています」

この取り組みは、2007年から毎年行われています。メンバーは毎年桜に感謝の気持ちを込めて活動に当たっています。

千本桜保存会 平林敏男さん「(この山は)凝灰岩層なんですよ。火山灰が固まって石になっている。人間が肥料を与えてあげないと、なかなかうまく育ってくれない。"桜は人で咲く"というのはそういう意味がある」

関係者によりますと、烏帽子山の桜は近年、幹の空洞化などが進み花の咲きが悪くなっているということです。

そのため保存活動は毎年、桜の状態を見て与える肥料を変えるなどしながら続けられています。

今回は桜がたっぷり養分を蓄えられるようにすることを目的に夏場に光合成をしやすい大きな葉を育てようと葉や根に栄養が行き届きやすい肥料が与えられました。