1人で山に入ると死亡・行方不明リスクは2倍になるという統計があります。福岡県では10月末に“気軽に登れる山(標高250メートル)”に入った女性が行方不明になりました。女性は一晩山で過ごし翌日に無事に下山できたものの、改めて単独登山のリスクが浮き彫りになりました。専門家が“圏外でも使える地図アプリ”“登山計画”“蛍光色の服”などの危険を避ける方法を解説します。

◆下山中に滑落した男性、遭難7日目で・・・

熊本県と宮崎県の境にある標高約1700メートルの国見岳。今年8月、この山で38歳の男性が遭難し、1週間後に救助されました。男性は友人2人と一緒に訪れましたが、登山経験が少なく、迷惑をかけたくないからと、2人と別れて1人で下山。しかし道に迷い、斜面で足を踏み外して滑落してしまったのです。足に大けがをして思うように動けない上、命をつなぐ食糧もありませんでした。一時は自分で命を絶つことも考えたという男性。

しかし、人生をとも歩んだ家族や友人の存在が死を踏みとどまらせ、気持ちを奮い立たせて迎えた遭難7日目…。