東京・墨田区の病院で67年前、出産直後の男性が別の新生児と取り違えられた問題で、生みの親の調査を進めている東京都は墨田区から「戸籍受付帳」の写しの提供を受けたと明らかにしました。今後、調査対象者を絞り込む作業を進めることになります。

江蔵智さん(67)は1958年、東京・墨田区の都立病院(現在は閉院)で生まれた直後、病院のミスで他の新生児と取り違えられました。

江蔵さんは都に対して、生みの親を探すよう調査を求める訴えを起こし、東京地裁は今年4月、都側に調査を命じる判決を言い渡しています。

この判決を受けて、墨田区と調査に向けた協議を進めている都はきょう、墨田区から「戸籍受付帳」の写しの提供を受けたと明らかにしました。

「戸籍受付帳」には氏名や本籍地、当時の住所のほか、出生の届けの受付日などが記載されていますが、都によりますと、墨田区からは1958年4月1日から30日までのおよそ200件の出生届に関する受付記録の提供を受けたということです。

今後、調査対象者を絞り込む作業を進めることになります。