春からの新しい生活に慣れてくるこの時期は、若い人による自転車事故が増えるといわれています。実際に事故にあった子どもの家族はヘルメットの着用の大切さを訴えています。

「自転車利用時にヘルメットの着用をお願いします」
中野市の高校で先週、生徒や警察官などおよそ20人がヘルメットの着用や自転車の安全な利用を呼びかけました。
生徒:「本校では着用率が低いけがから身を守るためにも今後も呼びかけたい」

県警によりますと、今年発生した、自転車の事故は182件(速報値)。
172人がけがをし、そのうちおよそ半数の83人が10代の若者だといいます。

息子が事故にあった男性:「その日はサッカーの練習があったので、いつもなら練習に行く時間に家にいなかったから、電話をかけたところ、そこの事故現場に遭遇した女性の方が電話に出てくれて」
中野市に住む40代の男性。
去年5月、塾からの帰りに自転車に乗っていた当時中学3年の息子がワンボックスカーにはねられました。
息子が事故にあった男性:「びっくりしたのですぐに迎えに向かわなきゃいけないと思って急いで向かいましたね」
現場は、近くの市道の交差点。
息子が事故にあった男性:「20メートルくらい飛んだ」

衝撃で飛ばされた息子は、肺や肝臓を損傷して病院へ搬送されましたが、幸いなことに、命に別状はありませんでした。
息子が事故に遭った男性:「ヘルメットがなければ、亡くなっていたかもしれないし、頭に障がいを受けていたかもしれないと言っていたので、ヘルメットの重要性はすごく感じました」
当時、被っていたヘルメット。後頭部を守る部分が壊れています。

県警によりますと、おととしから着用が努力義務化されたものの、自転車事故でけがをした人のうちヘルメットをつけていた人は3割に満たないといいます。
県警交通企画課 渡澤竜一交通安全対策室長:「命をいかに守るか、ヘルメットをいかに利用させるかというところ、これについては警察と一緒に着用率の向上について取り組んでいきたい」
