後半国会の焦点の一つ、年金制度改革の関連法案。自民・公明・立憲民主党の3党は、さきほどから党首会談をおこなっていて、法案を修正することで正式に合意しました。
立憲民主党 野田佳彦 代表
「あんこが入ってないんですよ。あんこが入ってないあんぱんだと(アンパンマン作者の)やなせたかしだって泣いちゃいますよ」
肝となる改革が見送られ、「あんこのないあんパン」と例えられた年金制度改革の関連法案。異例の展開をたどり、“あんこ”を詰め直したのは野党第一党でした。
さきほどから始まった党首会談で、自民・公明・立憲の3党は法案を修正することで正式合意しました。
大きなポイントは、全ての人に支給される基礎年金について。
修正案では、4年後に行われる年金の財政検証で基礎年金の給付水準が低下すると予想された場合、「厚生年金」の積立金の一部と税金を充て、「基礎年金」を底上げすることにしています。
その際、一時的に厚生年金の給付水準が下がることへの影響にも配慮するとしています。
私たちがもらう年金額は、どう変わるのでしょうか。
厚生労働省の試算では、一部の高齢者や高額所得者を除き、若者や現役世代が生涯受け取る受給額が増えることになります。
今回、与党との協議で“あんぱん”に“あんこ”を詰め直す役割を担った立憲民主党。他の党からは「与党と立憲による大連立への布石ではないか」といった見方も出ていますが…。
立憲民主党 野田佳彦 代表
「(Q.対決ムードが薄いんではないかという指摘も)年金で対決して(法案を)潰していいんでしょうか。メリハリの利いた姿勢を示すことが第一だと思っています」
一方、これまで政府・与党と「103万円の壁」引き上げなどをめぐって協議してきた国民民主党は。
国民民主党 玉木雄一郎 代表
「与党と野党第一党で、極めて拙速だと思います。他に入れるべき“あんこ”があるのと、戻している“あんこ”の中に毒が入っているんじゃないか」
玉木代表は底上げには理解を示しつつも、財源などについて懸念を示し、批判を強めています。
今回の協議に国民民主党が加わらなかったことについて、立憲民主党からは。
立憲民主党ベテラン議員
「こっちは長い間、水面下で与党側と協議してきた。今さら玉木さんにかき回されて、ご破算になるのはあり得ない」
関係者によりますと、修正案はあす、自民・公明・立憲で共同提出され、今月中に衆議院を通過する見通しです。
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